住宅会社・営業マン編Vol.3 住宅会社毎の特徴を理解する<4>

今回は「設計事務所」についてです。もともと設計事務所での建築は、ビルや公共施設、介護施設等の大型の物件が主流でした。最近は、戸建て住宅においてデザインや間取り提案に特化した設計事務所が台頭してきています。このような設計事務所を「アトリエ系設計事務所」、設計士のことを、「建築家」というケースが多いです。ここでの表現は、「設計事務所」、「設計士」で統一していきます。

設計事務所での建築では、ハウスメーカー工務店で建築する場合と比較すると、設計費や設計監理費が高額になるケースが多いです。一般的に工事費の10~15%必要となります(2,500万円の住宅なら、250~375万円)。

設計費や監理費が必要になりますが、提案する設計士が、ご家族の好み、ライフスタイルに沿った唯一無二の提案をしてくれるところが最大の魅力です。また変形の敷地や狭小地での提案を得意にしている方が多いです。敬遠されがちな変形の敷地だと、販売価格も安いケースが多いので、このような土地で提案してもらうと思っていた以上の斬新なマイホームになります。

不安点としては、デザインが優先されすぎると建築コストがかかったわりに、居住性が低いマイホームになってしまいます。設計士と打合せをする初期段階で、これまでの施工実績や人柄などをしっかりチェックすることが大切です。

また設計事務所にマイホームを依頼した場合、実際の施工は別の地元工務店になるケースがほとんどです。引渡し後のトラブル時の対応、責任の所在について事前にはっきりさせておくことが大切です。

ハウスメーカーや工務店でのデザインに物足りなさを感じる方は、設計事務所という選択も一つですよね。メリット・デメリットをしっかり把握されて検討してください。次回は「工務店」について説明していきます。