大きな地震を体験して感じたこと、そしてお伝えしたいこと②

震度5強の地震を体験して、約1週間・・・前回の続きの内容です。前回「旧耐震基準」の家は震度5だと倒壊する危険があるからと不安を煽っている光景を目にしたことをお伝えしましたが・・・そもそも「旧耐震基準」、「新耐震基準」とは何なのかご存知ですか!?

1981年(昭和56年)度以降に建築確認を受けて建てられた建物は「新耐震基準」、それ以前の建物は「旧耐震基準」と分けられています。

建築確認とは工事の着手前に、建築計画が法令で定められた建築基準法等に適合している旨の確認を受けなければならないとする制度のことですが、ベースには「建築基準法」という法律があります。この建築基準法における耐震基準の大改正があったのが、1981年(昭和56年)度からなのです。

中古住宅等をご検討されている方は、建築年が1981年以降かどうかを気にされる方が多いですね。

さて大きな地震のたびに改正されてきた「建築基準法」ですが、この法律は、築物を建設する際や建築物を安全に維持するための技術的基準など日本国民の生命・健康・財産保護の最低基準を制定しているものになります。

そうなんです・・・最低基準なんです・・・時代背景的に、太平洋戦争の影響で腕の良い職人さんが減ってしまい粗悪な住宅が増えてしまったため最低限のルールを制定する目的で1950年に制定された法律なのです。ちなみに、戦争の影響で戦争未亡人が増えてしまったために国が推奨した働き方の形が、生命保険のセールスレディ―の方といわれています。

話を戻しますが・・・最低基準のルールを満たせば、建築基準法をクリアーした住宅となる。もうお気づきかもですが、「旧耐震基準」の時代に建てられた住宅でも、「新耐震基準」と同等、それ以上の強度を持つ住宅はたくさん存在します。ですので、「耐震基準の住宅=地震に弱い家」はかなり乱暴なお話になってしまいます。

そうは言っても、やはり地震の瞬間は怖いもの・・・家が古いし心配だ・・・という方もたくさんいらっしゃると思います。現在多くの都道府県や市町村が、費用負担が少なくてできる、「耐震診断」を実施しています。ぜひホームページ等でチェックしてみてください。

ただし築100年を超えるような「旧家」は、一概にこの耐震診断の結果があてはまらない場合もあります。折を見てまたお話しますね!